撮影者は違う部屋から聞こえてくるピアノの音を聞いて、妻が弾いているのかと思い、ビデオカメラを片手に部屋に向かうが、部屋に入った瞬間とんでもない光景を目の当たりにする。
部屋には妻の姿はなく、ピアノの脇の開いた窓から吹き込む風がカーテンを揺らしているのと、不自然な音色を奏でているピアノの他に、薄い紫色をした半透明の物体がピアノの前に座っている。
座っているのかどうかを判断するのも難しいが、撮影者はこの物体を1920年代の服装をした女性だと感じたと言う。
撮影者はあまりの出来事に半ば放心状態でうわごとを何度も連発しているが、物体にハローと声をかけた瞬間、薄紫色の物体は映画の中の幽霊のように楽譜を蹴散らかして掻き消えてしまう。
実のところこのピアノは、撮影者がネットを通じて最近購入したもので、いわく付きのピアノではないかと心配している。
あまりにも出来過ぎた状況であるため、精巧に作られた偽物であるとの声も多いが、真意のほどは分からない。




