
エミリーは3人兄弟の末っ子で、その日も家族全員で夕食を取りながらいつものように皆の話を聞いていた。
エミリーの兄、ボビーは
西洋版こっくりさんの
”ウィジャボード”にはまっているようで、
友人達と家に集まっては霊界との交信を試みていたと言う。
両親も多少心配はしていたものの、まさか本当に霊界と交信できるはずはないと思い、
子供の遊びと思ってやめさせるようなことはしなかった。
ボビーはその日も夕食の際に興奮気味にウィジャボードでの交信について語っていたが、エミリーがスープを口に運ぼうとした瞬間、視界の中に何か奇妙なものが飛び込んできた。
それは、
背の高い中年の男性(はっきりとは見えないが、なぜかそう思った)で、家の中をエミリーの方に向って走ってくる。
しかも、その姿は
白一色で、顔や服装は全く判別できない。
エミリーはパニックになり、
スープを噴き出して家族に叫び散らしたが、エミリーの他にこの奇妙な光景を目撃したものはおらず、エミリーをなだめるだけで、真剣に話を聞くものはいなかった。
夕食の後、エミリーは自分の部屋でさっき目撃したものの恐怖と誰も自分を信用せず、それどころか
頭がおかしくなったのではないかと言う態度を取られたことへの憤慨とが入り混じり、泣き出しそうになっていた。
そこへ、兄のボビーがやってきて、エミリーの見た物をもう少し詳しく話して欲しいと言ってきた。
エミリーは兄が自分のことを信用してくれていると思い、見た物をもう一度詳しく説明した。
するとボビーは、その
男はハンクと言う名前で、
日課になっていたジョギングをしていた際、不幸にも後方から来た車に跳ねられて命を落としたのだと言う。
結局、ハンクを跳ねた犯人も分からずじまいで、ハンク自身も
自分が死んでしまったことに気付かず、未だにジョギングを続けているのだとボビーは説明したが、それ以上のことは話してくれなかった。
エミリーは
ボビーがウィジャボードでハンクの霊と交信をしたのだと思っていると言う。
posted by ashineko at 10:37|
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