男はアパートの台所にある椅子に座った状態で、格子柄のシャツを着ており、乾燥しきった羊皮のような皮膚と骨だけになっていた。男のミイラの傍らには、空になったウォッカの瓶と2000年2月の新聞があったと言う。
この男が行方不明になった当時、近所の住民や親類らが捜索を試みたが、男は無愛想で近所付き合いが少なかったためか、何の手がかりも見つからなかったと言う。
男のアパートは当然、家賃が滞納しており、ドアの前には請求書が山積みになっていた。またアパートは中から施錠されており、普通は一番最初に捜索しそうなものだが、不幸にもそうではなかったらしい。
また、死体が腐乱すると強烈な腐乱臭が漂うはずであるが、男が痩せていたのと、ちょうど冬の寒い時期であったのか、近所の住人は何の異常も感じられなかったと言う。




